山形鶴翔同窓会総会
会長挨拶
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きょうは大勢の方にお集まりいただき誠にありがとうございます。母校からは百瀬総務課長さん、同窓会からは石黒会長さんと齋藤事務局長さんにお越しいただきましたことを厚く御礼申し上げます。特に石黒会長はロータリー2800地区のガバナーという大変お忙しいところご出席いただいたことを感謝申し上げます。また城畔同窓会からは山形支部長の小野寺昇さんと幹事長の齋藤正三さんに来賓としてお越しいただきありがとうございます。
私が最近二つのセミナーで聴いたことですが、たまたま「日本食」、「和食文化」という話がありました。ひとつは山形県生涯学習センター遊学館で「仙人講座」がありますが、ここで食文化史研究家の永山久夫さん、それから山辺町教育委員会主催セミナーでは福島県出身で東京農大教授の小泉武夫さんの話がありました。
お二人に共通していることは、日本食は大変に世界に優れてヘルシーで合理的な栄養のバランスのとれた食品・食事なのだということです。ところが最近は、若い人、子ども達は学校給食の味に慣らされたのか肉中心になったり、油分の過剰摂取になっておりこれは大変に嘆かわしい次第で、ぜひこの機会に見直して日本食を再評価してほしいというのがお二人の話に共通していました。
また、その中で紹介されましたが、「りんぼう先生」として有名な林望先生の著書「イギリスはおいしい」で、世界の中で一番まずい料理はイギリスの料理だというのが世界の定評です。ところがイギリスでは大変に美味しい食材があるのにかかわらず、それをいかにまずく食べさせるかがイギリスの料理法なのだとしています。しかしイギリス人はこの料理が大変うまい。そして久しぶりに食べると懐かしい味で忘れられない味だというのです。これが文化なのだというお話でした。
文明と文化という話がありますが、「文明は万人が皆いいなあ。便利になったなあ」とほめるのが文明であって、食住文化、宗教や芸術・学問それぞれのところ物心両面で、そこで伝統的に引き継がれているのが文化です。たとえば英語圏やフランス圏というのも文化です。
日本で有名で世界に名が轟いているインスタントラーメンが、袋物で売り出していた頃は東南アジアでは売れていたそうです。しかし、欧米では箸を使ったりお椀を使ったりする習慣がなかったために行きわたらなかったようです。ところが「3分間待つのだよ」というカップヌードルになって爆発的に売れました。そして今では一つだけの味ではなく、カレー味やキムチ味など各種の味が出て普及しているのです。この3分間で食べる製法を発明したのが「文明」であってキムチ味とかカレー味とかいろいろな味付けしているのが「文化」というお話でした。
我々山形鶴翔同窓会がここに集まっているのもまさに、鶴中、鶴高、鶴南、鶴岡、庄内という文化をお互いに確認しあって単なる懇親ばかりでなく、その文化をさらに自分のものとして発展させるということが目的なのではないかと考えている次第です。 先ほど石垣副会長からもお話ありましたが、鶴翔文化を確かめ合う実りある会でありたいと願っています。
平成17年11月10日
山形鶴翔同窓会会長
□佐竹規成□
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