kaga3の鷹の目レポートその5

66回(昭和34年卒) 加賀山隆士
 
●小泉訪朝
 2002年9月の電撃的訪朝により金正日委員長に「拉致」を認めさせ、拉致被害者5人の帰国を実現させた。今回の首脳会談ではその子供たち5人を取り戻した。
 しかし首相を日本で待ち受けた家族会、国民には「死亡」や「不明」とされた被害者10人について真相解明が伴わない今回の交渉が満足のいかなかったことも事実と考えられます。
 外交の常識から見れば色々不条理のことも多々有りますが、北朝鮮が金正日委員長の独裁国家で全て彼の判断で物事が動いて居るとすれば、それも認めざるほかに仕方がないと思われます。
 訪朝の時期、曽我ひとみさん家族の問題、米25万トン、医薬品1000万ドル支援、家族会の要望全て満足の行くものではなかった理由ですが交渉の入り口にやっと辿りついたと考えればこれからの進展に期待をしたいものです。
 曽我さんの問題は夫ジェンキンスさんが米軍の脱走兵であることが問題を複雑にしている理由で今の所、家族全員が日本で暮らすことは無理があります。日本国籍を取得しても訴追は免れず、家族全員が一緒に暮らすには犯罪人引渡し条約を米国と締結していない第三国で暮らすことが次善の方法と思います。
 家族会の問題は速やかに北朝鮮側に真相究明を求め、解決に向かって国として最大の努力をすることが重要と考えます。
 東アジアの平和と安定が日本の安全にとって不可欠とすれば、北朝鮮の核開発に放菜の約束を取付けることが近々の重要課題と考えます。
 小泉首相が心血を注いで執務に取り組んで居るとき国民も寛大な気持ちで、応援したいものです。

2004年6月3日