「敬老の日」に町内会からお祝いを頂きました |
64回(昭和32年卒) 渡部 功 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
「敬老の日」に町内会からお祝いを頂きました 「国民の祝日に関する法律」に定められている「敬老の日」は、以前は9月15日に固定されていましたが、ハッピーマンデー制度により平成15年(2003)から9月の第三月曜日となりました。ところが今年はたまたま9月15日の月曜日がその日でした。 この法律の第2条によれば、「多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う」ことを趣旨としています。この「老人」という語を国語辞典などで調べてみると「年を取った人、老体、老人福祉法では55歳以上をいう。」などとあり、また、「"老人"は、文章や改まった話の中では最も一般的に使われる語で、特に"老人福祉"などのように複合語を作る場合、"年寄り"は使わないのが普通。"年寄り"は"老人"よりやや親しみのある感じで使われる。」などと説明していますが、「老人」は何歳からという明確な年齢基準の説明はありませんでした。 そこで、日本の法律において「老人」あるいは「高齢者」をどのように取り扱っているのかをいくつかの法律に当たってみました。
このように法律によって年齢の取り扱いがまちまちでしたが、各種公的機関が行う人口調査では65歳以上を「高齢者」としています。また、私のように昭和13年代生まれの者の退職年齢は60歳で、国民年金、厚生年金、共済年金の支給年齢も60歳からでした。ちなみに私の住まいする「西下條町内会」では、60歳以上を「老人・高齢者」としており、「明老会」なる該当者の自主的サークルが存在し、ゲートボール、カラオケ、春秋の小旅行などを楽しんでいるようです。 以上の通りですが、これらを勘案するとどうやら「老人」と称する年齢のボーダーラインは60歳以上ということになりそうです。ただし、男女とも平均寿命が延びており、また、これに政治的判断が加味されるので、当然のことながら将来、ボーダーラインはこれより上がっていくことは必定です。 ところで、私の属する町内会では例年60歳以上の者に赤飯を配布するのですが、喜寿の祝いの該当者には恒例の赤飯の他にスーパーの商品券が添えられ、私も今年は喜寿に該当していたためこの商品券を頂きました。 「喜寿」は長寿の祝いですが、長寿の祝いは「年祝」とも言われ、長寿に達したことを喜び、それを記念する儀礼で、古からの日本の仕来りが今日まで伝えられているものです。そして、この長寿の祝いは奈良時代に中国の風習を取り入れたもので、初めは、数え年40歳以降、10年ごとに、「四十の賀」、「五十の賀」、「六十の賀」などと呼んで祝っていたものが、それが室町時代の末ごろから現在の「還暦」、「古稀」、「喜寿」などと祝うようになったと言います。 新聞報道によると、2014年(平成26)の日本の65歳以上の「高齢者」は、前年に比して111万人増の3,296万人で、人口に占める割合は0.9ポイント増の25.9パーセント、ほぼ4人に1人の計算になるとのことです。また、山形県では100歳以上の人は前年に比して18人増の563人で、このうち女性が491人で87パーセントを占めていますが、最高齢の人は女性が酒田市の方で109歳、男性が山形市の方で108歳、この方々は毎日美味しいものを食し、趣味を楽しみ、かつ、若い人と談笑するのが長生きの秘訣だと語っています。 御存じの事とは存じますが、ここで長寿の祝い(年祝)の種類とそのいわれを簡単に纏めてみると次のようになります。ただ、昔は長寿の祝いは数え年で行われていましたが、現在では還暦以外満年齢で祝う人が多いようです。
2014年(平成26)9月13日付けの「荘内日報」は、シニア向け宿泊予約サービスを提供する「ゆこゆこ」(東京都)が運営する宿泊予約サイト「ゆこゆこネット」が、50歳台以上のメールマガジン会員1695人を対象に実施した「敬老の日」に関する高齢者の意識を纏めたことを報じていました。面白い結果が出ていましたので、その概要を紹介してみます。
この結果から男性は、自分が老眼になったときや人の禿の進行を見て年を実感し、70歳以上が「老人」であるとし、この際「シニア」と呼ばれることを望んでいるようです。一方、女性は、自分の老け顔を鏡で見たとき、他人の顔の皺や口元のシミを見て年を取ったと感じています。また、男女とも70歳ではまだ「老人」とは認識していないようです。 更に、男女ともかなりの人が周りに老人扱いされることにやや抵抗感があるようです。それと「おじいさん」、「おばあさん」と呼ばれることに男女差が出ているのは興味深いものがあります。 現在の私は、「老人会」とか「老人クラブ」とかという類のものには参加しておらず、極力老けこまないようにと調べ物をしたり、源流の森での野外活動解説の手伝いをしたり、博物館友の会の活動に参加したりしているのですが、3歳の孫に「じじ」と呼ばれたとき、高血圧症の通院時に「後期高齢者医療被保険者証」を提示するとき、圧迫骨折に起因する「腰痛」が出たとき、高所階まで階段を使用したときに息切れするときなどにはやはり「老い」を意識します。そして何といっても「ゆこゆこネット」の調査結果にもある通り、「小さな字が見えにくく、いちいち老眼鏡を探さなければならないとき」に一番強く老化を意識するのです。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
2014年9月26日 |